NJSSがいかに優秀かという話
こんにちは、れもです🐶
今回は頭の整理のために改めて指標面からNJSSを見返してみました。
今回はNJSSがいかに優秀かという話になります。
皆様、SaaSルールというものをご存じでしょうか。
優秀なSaaSの代名詞と呼ばれるこのルールは、売上高の伸びと営業利益率の和が40%を超えていたら優秀というものです。
売上成長率 + 営業利益率 ≧ 40%
国内でこの40%ルールを満たしているのはわずかに2社のみ、rakumoについても直近で離脱しております。
以下、記事参照
それでは、NJSSの現状についてこのSaaS評価を軸に見てみましょう。
直近2021/3、2Q時点でのうるる社全体のSaaS含む売上高が以下の通りです。
昨期の上半期売上高進捗率が43.7%
このまま過去のトレンドが継続すると、今期うるる社は売上高4396百万円(前年比36.4%増)の着地となります(①最良シナリオ)。
ただここでは、3Q、4Qが1060、1150百万円と仮定すると今期着地は、4131百万円(前年比28.2%増)の着地となります(②想定シナリオ)。
(すでに中計上振れ)
NJSS単体としては、昨期の上半期進捗率が47.0%
このまま過去の推移に当てはまると、売上高2036百万円(前年比23.8%増)の着地となります。
次に事業の利益率を考えます。
セグメント利益率38.6%とありますが、これに全社費用の按分を入れると249×(89/262)=78、(367-78)/958=30.2%となるので、事業自体の利益率は約30.2%ですね。
つまり、SaaSのルールに当てはめると、①最良シナリオで、売上高の伸び+利益率=23.8+30.2=54.0となり国内トップクラスです。ラクスと肩を並べる水準になります。
もちろんラクスの凄さはARRが170億規模で尚この伸びなので、比較すること自体がおこがましいことではありますが、同水準のARR規模であるチャットワーク、ヤプリ、カオナビ、チームスピリットなどと比較すると、この値がいかに優れているかお判りになるかと思います。
続いて、SaaSのキモとなるCAC(顧客獲得コスト)についてです。
一般に顧客獲得コストが売上の12か月以内に収まると優秀なSaaSと言われています。
2021/3期の2Q時点において顧客の伸び数は800件となっています。それに対して現在の顧客獲得コストはセールス課50名として人件費が50×500万=2.5億、他広告宣伝費をSEO対策やweb広告の過去推移から1億円として、計3.5億円です。
つまり、
1件当たりのCAC=3.5億/800件=43.75万ですね。
ARPUで割ると、CAC回収期間は、43.75/0.12*365=0.99年となります。
まるで計算されつくしたように1年(12か月)以内に収まりました。
まとめると、
利益率のよいSaaSプロダクトが(=データ販売ビジネスでちゃりんちゃりん)
売上を堅調に伸ばし(=SaaS 40%ルールOK)
そのための獲得コストも短期間で回収できている(=12か月ルールOK)
というウルトラハッピー確変状態なんですね。
それもそのはず、経営者目線で現実世界に置き換えてみてください。
過去のデータの蓄積をシステム上で表示しているだけ(失礼)のプロダクトを閲覧するために、各企業が1日1200円、年間44万円支払っているんですよ。
それも5000社もの企業が…🦆カモ。
もちろんラクス社のように1兆円企業になるとは思いませんが、少なくとも中計最終年度6000件ほどの契約数になった際に、ARR 27億、売上高成長率20%、セグメント利益率25%とこれらの数字は最低でも堅く見積もれそうです。
現在時価総額が350億あるカオナビに並ぶかそれ以上の経営指標ですね(うるる社は現在時価総額120億程度)。
(これに加えてeasやえんふぉと、ourphotoなど未来への蒔絵はまた後日…)
最後に、なぜうるる社の魅力が気づかれていないのでしょうか。
その答えは、IRに具体性がないから、その一点に尽きるでしょう。
(僕がIR担当で自由な裁量があれば、この会社の魅力を十分語りつくせる自信がありますw)
ここまでは、中計最終年度突入まであと1年3か月ということで、これから徐々に実力が明かされていくであろうNJSSというプロダクトについて、一足早くSaaSとしていかに優秀かをご説明してきました。
正直ホルダーとしては中期経営計画を着実に粛々と達成してくれればなんの不満もありませんので、経営陣には引き続き本業に集中してもらいたいですね。
本日は以上です。