へそぽぴ🐶ブログ

株式投資に関するブログです。個別銘柄についても触れます。

成長株の収益構造を捉えておく

こんにちは、れもです🐶

ツイッターやブログを拝見していると世の中が悲壮感であふれていますね。

株式市場や特に小型株に対するネガティブな発信が目立ちます。

 

小型株はもうオワコンだ。

株式市場からお金が抜けているぞ。

株なんてやっている人は損。

テクニカル優位でファンダメンタルなんてもはや無力。

世界の終わり。

 

爽快ですね!🏄

こんなときこそ、実態に関係なく株式が売り込まれることで実態との乖離が生じる、つまりお金持ちになるチャンスが落ちているということです。私が最近時間を費やしている小型株の捉え方を今回は共有できればと思っています。

 

一例をあげるために、リンクバルという会社を用いたいと思います。この会社は、街コンを中心としたイベント集客のためのプラットフォームを経営している会社です。

まず、ここで簡単にプラットフォームという構造をおさらいしておきます。プラットフォームとは何かをつなぐ役割です。一番簡単な構図は何かを与えたい人と与えられたい人を結びつけるというものです。リンクバル社の経営するポータルサイト:街コンジャパンでは、イベントを開催したい会社とイベントに参加したい人をつないでいます。まず注意したいのが、今回のコロナウイルスの蔓延で参加者目線でしか視点を持っていない方は盲目的です。むしろプラットフォームを維持するために不足することが予想されるのは前者、イベント開催者の方だと思うのです。リンクバルのここ数年の成長性を下支えしていたのは街コンが流行したわけでも若者の出会い意欲が圧倒的に増したわけでもありません。イベント開催社の新規開業が増えたのです。この視点が欠けていると大局を見誤るかと思います。

さて、ここで今後のストーリーを想定した際にイベント参加者の需要はどうなるでしょうか。これは私見ですが、おそらく回復するでしょう。いつかコロナウイルスが終息した際、1年後か2年後、むしろ自粛を要請されている若者のエネルギーが爆発しイベント需要は旺盛なものにすらなる可能性もあります。一方でイベント開催者はどうでしょうか。これはおそらく苦しいと思われます。まず現時点ではイベントが開催できていない。収入が0なのです。これは数人の参加者では全くイベントが開催できないからです。彼らにとってはいま全く実入りがない状態なのです。イベントの主催者は、もともと固定費のかからない容易なビジネスとして参入した方々が多いと思われます。ですので、こんな環境が続くのであればすぐに畳んで次の事業に進む方も多いでしょう。数年後にイベント開催社側は相当数が淘汰されている可能性が高いと思います。そうすることによってプラットフォームとしての価値は著しく低下しているでしょう。

それを受けて、リンクバル社の企業価値は正当なものかを考えてみましょう。

株価は1765円から1/10以下の160円台となっており、時価総額が30億まで下がっています。まず資産価値はどの程度でしょうか。BSを見ると現金同等物の差し引きだけで20

億もの純資産があります。このことから、今後10年間継続的に2億ほどのキャッシュフローが稼げれば投資額が回収できそうですね。では固定費がどのくらいあるか見ていきましょう。大きく見積もって、人件費が72人×5.1百万で約4億、サーバ費など1億、その他固定費が1億、概算6-7億ほどが固定費とおもわれます。売上総利益率が83%ここから決済手数料などを差し引いてコンサバに考えても75%は保たれるでしょうから、赤字になる分岐点は売上で考えると7億円×4/3=9億強、つまり10億円ほどの売上が続けば継続的な赤字がまぬがれられそうですね。昨年の売上が28億ですから、イベント開催がたとえ半分になったとしても、14億の売上にたいして粗利が10.5億、おそらく0.5-1億の利益となりそうです。

ここで考えるのは決してこの会社が買いだとかいうことではなく、このぐらいのざっくりとしたビジネスのイメージと赤字に転換する分岐点を整理しておくことなんですね。このような事前準備を怠らないことで、いざ株価と本質的価値が乖離した際、チャンスを拾える投資行動ができると思うのです。