その会社の価値とは何か
こんにちは、れもです🐶
流動性が無くなることで流動性リスクによる価格転嫁が下落方向に乗ってくから価値との乖離が大きくなってく。中長期投資家にとっては最高の地合い。
— レモ (@lemoneenu) 2020年3月19日
このような暴落時には株式投資とは何か、なぜ株を買うのかといった本質的な部分に思いをはせがちです。株を買うという行為はその会社の一部を買うという話はよくある初心者本に書かれていることだと思います。では、本当にその会社に価値があるのか、本質的な価値とはどこなのか、そこまで具体的に踏み込んで考える必要があると思うのです。
確かに資産バリュー投資はわかりやすいですよね。
この投資法では「資産」の価値を買っています。
例えば、100億円の現金が入ったカバンが80億円で買えます。買いますか、買いませんか。確かに誰もが買うでしょう。ですが、株式市場はこんな視野の狭い世界ではないのです。
次の例です。
60億円の資産を持っており、毎年5億円のキャッシュを確実に生む会社が80億円で買えます。買いますか、買いませんか。これも多くの方は買うでしょう。
それでは、こちらはどうでしょう。
60億円の資産を持っており、毎年10億円のキャッシュを70%の確率で生み続ける会社が80億円で買えます。買いますか、買いませんか。こちらも多くの方は買うでしょう。
もうお分かりでしょうか。
株式市場において、資産バリュー投資というのはあくまで資産しか見ていない限りなく近視眼的な見方だと思うのです。企業というのはBSに加えて、将来創出するキャッシュフローも、いやむしろ後者の方が大きな価値があるはずです。
では、このリーマンショック級ともいえる大暴落の渦中で本質的価値と価格(株価)に大きな乖離が生まれているのはどこでしょうか。
今回の暴落前後で「資産価値」は企業の持つ有価証券や不動産の価値が毀損しているため確かに低下しています。しかしおそらく実際の資産価値の低下以上に株価が下落しており、そこに価値と価格の乖離があるでしょう。
それに対して、「収益性」はどうでしょうか。私が監視銘柄として見ている範囲では、収益性をそこまで失わない、むしろ追い風にすらしている成長企業が、保有「資産」とほぼ同価値まで売り込まれています。とすると、残りの収益性に対する評価は微々たるものと言えます。確かにこの大不況下で向こう1年は収益を上げられないかもしれません。しかし、株価は半年先を織り込むといわれています。1年先にしっかりと収益を上げ始めるとしたら、「資産価値」の上昇を圧倒的に凌駕する「収益性」に対する価値の上昇が見込めるでしょう。投資とは、何かにこだわることなく、資産性、収益性それ以外の価値も含めてTOTALに価値を見定めて売却するまでのストーリーを妄想しながら購入していく行為なんですね。これが投資を始めて4年経った現在の私なりの答えです。
そんな当たり前の話を改めて考える連休でした。